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JavaScript初級者から中級者になろう

二章第九回 theadとtfoot

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前回、thead要素とtfoot要素という要素を少し紹介しました。今回はこれについて詳しく解説します。


<table>
  <thead>
    <tr>
      <td>thead1</td>
      <td>thead2</td>
    </tr>
  </thead>
  <tbody>
    <tr>
      <td>tbody1</td>
      <td>tbody2</td>
    </tr>
    <tr>
      <td>tbody3</td>
      <td>tbody4</td>
    </tr>
  </tbody>
  <tfoot>
    <tr>
      <td>tfoot1</td>
      <td>tfoot2</td>
    </tr>
  </tfoot>
</table>

theadとtfootは、テーブルのそれぞれ「ヘッダ」と「フッタ」を記述するためのものです。ヘッダはテーブルの最初にある行、フッタは最後にある行です。それぞれ何行でも(tr要素が何個あっても)構いません。

table要素の子要素として記述できるのは、thead,tbody,tfootの他にもcaptionやcol,colgroupなどがありますが、今回はthead,tfoot,tbodyを扱います。

theadとtfootはあっても無くても構いませんが、それぞれ1個までです。tfootを2つといったことはできません。一方、tbodyは複数でも構いません。

前回解説したようにtbodyは省略できるので、tableの下に直接trを置いた場合、それらが省略されたtbodyで囲われているというようにみなされます。

これら3種類の要素をtableの中に書く場合、順番はthead, tbody, tfootの順と決まっています。ヘッダはテーブルの最初、フッタはテーブルの最後なので自然ですね。

ただし、昔のHTML(HTML5より前)ではこの順番はthead, tfoot, tbodyとする必要がありました。これは書いた順番と実際に表示される順番が違うのでややこしいですね。また、木構造上の列の順番と表示上の順番が違うという問題もありました。

せっかくthead, tbody, tfootを使ってテーブルの列が区分されているので、それらをJavaScriptから扱う方法もあります。

まず、thead,tfoot,tbodyのHTMLElementは、HTMLTableSectionElementと呼ばれます。実は、このHTMLTabeSectionElementもそれぞれinsertRowdeleteRowを持っています。使い方は同じなので、前回を参照して下さい。

そして、これらのHTMLTableSectionElementを取得するための専用の方法があります。まずtheadとtfootは、それぞれtable要素が持つcreateTHeadcreateTFootというメソッドで取得できます。引数は無く、返り値がそれぞれthead,tfootのオブジェクトです。ちなみに、thead,tfootがテーブルに無かった場合は、新しく空のthead要素やtfoot要素が作られて、それを返します(こちらがメソッド名の由来ですね)。これらのメソッドは何回呼び出してもtheadやtfootが2つ以上になることはありません。

逆にtheadやtfootをテーブルから除去するメソッドもあります。それぞれtableが持つdeleteTHeaddeleteTFootです。これらは引数は無く、返り値もありません。呼び出すと、それぞれtheadやtfootが除去されます。既に無かった場合も特にエラーになることはなく、何も起きません。

また、tbodyは複数ある可能性があるので、table要素のtBodiesというプロパティにHTMLCollectionが入っています。これがtbody要素の一覧です。これを使って取得しましょう。

実際のサンプルで見てみましょう。


<table id="aaaaa">
  <thead>
    <tr>
      <td>thead1</td>
      <td>thead2</td>
    </tr>
  </thead>
  <tbody>
    <tr>
      <td>tbody1</td>
      <td>tbody2</td>
    </tr>
    <tr>
      <td>tbody3</td>
      <td>tbody4</td>
    </tr>
  </tbody>
  <tfoot>
    <tr>
      <td>tfoot1</td>
      <td>tfoot2</td>
    </tr>
  </tfoot>
</table>

<script type="text/javascript">
  var table = document.getElementById('aaaaa');

  var tbody = table.tBodies.item(0);

  var newtr = tbody.insertRow(0);

  for(var i=0;i<2;i++){
    var newtd = newtr.insertCell( newtr.cells.length );
    newtd.appendChild( document.createTextNode('testtest'+i) );
  }
</script>

newtrにinsertRowの戻り値を代入した後は、前回のinsertRowのサンプルと全く同じなので、特に解説はしません。とりあえず、今回はtbodyをいじってみました。

tbodyに、table.tBodies.item(0)を代入しています。これは、tableのもつ0番目のtbody要素です。tableにはtbody要素は1つしかないのでこうなっています。

このサンプルをすこしいじってtheadやtfootをいじってみるのもよいでしょう。